次回の東京での予約治療の日程

次回の東京での予約治療は下記を予定しております。

6/27㈮、多摩川
6/28日㈯、豊島園
6/29日㈰、多摩川

どうぞ宜しくお願いいたします。

ASD(自閉症スペクトラム)

ASD(自閉症スペクトラム)とは?

ASD(自閉症スペクトラム)は発達障害の一つで、脳の先天的な機能障害を指します。

以前まで自閉症やアスペルガーという表現をしていましたが、現在は「自閉症」や「AS(アスペルガー症候群)」はこのカテゴリの中に含まれます。

悠玄堂では、このASDにより長年苦しい思いをされている方々からご相談があり加療を行っております。

例えばA様、人との関わりや刺激に過敏で自律神経障害を呈しておられました。医療機関を受診しご自身の症状は理解いたしましたが、身に起きている不調は改善せず当院にご相談がありました。

主な自律神経障害は、過度な筋緊張、痺れ、各所の痛み、吐き気、耳鳴り、顎関節の違和感(顎関節症)。一時期は頭部の痒みや湿疹もありましたが、現在は治癒しています。

施術ではクラニオセイクラルオステオパシーという頭蓋領域のオステオパシー(整体)とYNSAの頭皮鍼で対応いたしました。

ASDは脳の器質的な機能障害とされていますが、施術により症状の緩解し生活の質は向上いておられます。

下記に施術で加えた頭皮鍼の写真をご紹介いたします。

鍼が苦手な方には徒手施術のみで対応可能で

より高い効果を求める方には鍼治療の併用をオススメいたします。

ASDお気軽にご相談下さい。

変形性腰椎症・腰椎圧迫骨折後遺症

■症例報告 変形性腰椎症・腰椎圧迫骨折後遺症■

90代女性。この患者さんは平成28年7月から治療を行っています。難病の原発性胆汁性胆管炎と膠原病(全身性強皮症)を患っておられて、腰部痛を治して欲しいとご依頼がありました。

平成31年2月9日迄は、鍼灸とオステオパシーでアプローチを行い、いつの間にか上記の原発性胆汁性胆管炎と強皮症は治癒しました。患者さんもどうしてかしら?と言っていましたが、恐らくこれ迄の強いストレスが原因だったのでしょう。全身症状がありそれは非常にお辛らかった事と思います。

現在は痛みも大幅に回復し良く眠れるようになりましたが、腰が伸びない事と腰の動作時痛をもう少し良くなりたいと要望があります。

腰椎は加齢と骨折の影響で変形が強く、本人も『もう歳だから仕方がないわね』と半ば諦めていましたが、でもどうしても治したいと。

これ迄の治療は本人の希望(頭に鍼は嫌)もあり頭部はクラニアルオステオパシー以外に行っていませんでしたが、これ以上の改善にはYNSAの必要性があることを説明し行う事になりました。

■手法■
YNSA(山元式新頭針療法)、オステオパシー

■診断■
『YNSA』
合谷診(左③④)
上腕診(左頚、左脳幹)
首診(左右腎、左右肝)

『運動器』
寝返り動作、離床動作時に疼痛。立位は姿位の保持の際に支持物が必要。体幹の伸展時に疼痛が生じるため体幹を屈曲し疼痛の緩和をしている。

■施術■
『YNSA』
A点(左右)×各1本
脳幹点×2本
H点×2本
肝点(左右)×各1本
腎点(左右)×各1本

■経過■
これ迄の施術に+YNSA。先にYNSA診断をし頭部へ置鍼。その間(30分)でオステオパシーと鍼灸治療を実施。施術中の寝返り動作で既に効果が出ているのは確認できていました。

抜鍼後に動作確認のためベッドから起きて立ってもらう事に、、、。(本人は半信半疑です)

起き上がるのも軽くなり、本人は不思議そうな顔をしています。あれみたいな。

私『では○○さん、確認のため立ってみましょう』

患者さん『あれ、何か違うわね、、。ここが痛いのよね、、あれ痛くないどうして?楽に伸びるわねー(笑)』

私『だいぶ変わりましたね。○○さん、今何も持ってないけど立てているのを気が付きましたか?』

患者さん『あらホント(笑)こんなに変わるのね』

座ってもらって説明。

私『○○さんが痛い腰とか足の痛みはこれ迄の治療で患部から出ている痛みはだいぶ回復しています。ただ、○○さんのように長い間痛みを我慢し続けてきたり(色々とお話を聞いて)ご苦労が多いと、痛みを患部以外に脳が記憶してしまうわけですね。ですから引き続き脳の循環をよくしてたまった記憶を抜いてあげる治療が必要です。今○○さんが痛みを感じているのは患部よりも頭の中にある割合が高いと思います。』

患者さん『ほー頭なのね(笑)。先生に前にもお伝えしたように(何度も検査をして)私は脳の左半分の血流が悪いと言われているの。もっと早くやれば良かったわね(笑)』

交通事故後遺症

■症例報告 交通事故後遺症■

30代男性。相談は視力低下でしたが、問診を続けて行くとバイク事故で右手根骨骨折(Ope有)と頚椎捻挫後遺症がありました。平成31年2月24日より開始

■手法■
YNSA(山元式新頭針療法)、鍼灸治療、オステオパシー

■診断■
『YNSA』
合谷診(右③)
上腕診(右頚、左右脳幹)
首診(左右肝、右腎、右大腸)
腹診(肝臓、小腸)

『脉診』
肝実脾虚

■施術■
『YNSA』
A点(右)×2本
脳幹点×1本
脳神経点(視神経・左右)×各1本
C点ー手(右)×1本
小腸点(左)×1本
肝点(左右)×各1本
腎点(右)×1本
大腸(右)×1本

『鍼灸治療』
太衝(左右)×各1本+お灸
地機(右)×1本+お灸
沸泉(右)×お灸

『オステオパシー』
頚椎の抑制技法のみ

■経過■
視力は矯正具(メガネ)を取ると測定出来ないため矯正具有で測定。

施術前(左)1,0→施術後(左)1,2
施術前(右)1,2→施術後(右)1,5
施術前(両側)1,2→施術後(両側)1,5

右手掌の手根骨骨折の疼痛は検査時は触ると声が出るほど強い痛みでした。

施術前のNRS10ー10(10段階中の10)
施術後 NRS 10→4

頚椎捻挫後遺症については段階を踏んで調整の必要があるため、オステオパシーで抑制技法のみ実施しました。

初回施術で大幅に疼痛が緩解したと考えられるケースです。

慢性疼痛

症例報告

特定される原因がなく痛みが慢性的に続く症状です。

多くの方に日頃から感じている痛みがあるかもしれません。

毎日の事だから、大したことない、など放置している方も少なくないでしょう。

ですが慢性痛を自律神経は反応しており、知らず知らずのうちに心身は疲弊し、不眠やイライラ、食欲不振といった自律神経障害を発症することがあります。

また、慢性的な痛みは記憶として残ります。精神に影響することで思考の低下やうつ傾向となり、場合によっては社会生活に支障をきたすケースも少なくありません。 

当院ではこれまで慢性疼痛を対応する機会を多く経験して来ました。

慢性疼痛は患部の抹消だけの問題ではなく、脳や脊髄といった中枢に問題が生じている場合があります。

つまり、慢性痛は患部ではなく脳が感じ取っているのです。 

例えばこちらの患者さまのケースです。首や肩の痛みで腕が上がらず、体操では腕を動かさないようにしているとご相談がありました。

頭部に8本鍼を打ち「○○さん、いかがですか?」「あら痛くないわ(笑)」この後上がらなかった腕を上げて体操を始めました。

痛みのある患部には一切触れず、慢性痛を感じている頭部に鍼をしたのです。

結果、慢性痛は緩解し痛みを忘れて行えなかった動作が可能になりました。

■頚肩部痛による左上肢の挙上不全

■YNSA診断・上腕診左頚椎・首診左小腸、左大腸YNSA治療点A点(左)×A1、A7C点(左)×1Jソマトトープ×左頭部、左頚Iソマトトープ×D3小腸(左)×1大腸(左)×1

自律神経障害

1年を通して最も自律神経が乱れやすいのは春です。

目(瞼)がピクピク痙攣する
寝てるけど眠い
寝起きがしんどい
鬱っぽい
ヤル気がしない
寝起きで顎がだるい
噛みしめや歯軋りの悪化
首や肩が異様に凝る
突然の目眩
耳鳴りがする
頭がのぼせる
体は熱いけど手足は冷える
便秘や下痢
胃の不快感
光がまぶしい
呼吸が浅く息がし辛い
動悸がする
血圧の上昇

などなど、これらのご相談が2月の立春から始まり、3月中旬頃から急に増加しています。4月下旬に入り減少傾向になってきていますが、ゴールデンウィークまで掛かることがあります。

これらは自律神経が関わっています。人は自律神経の作用により健康を保っているわけですが、これはいつも一定というわけにはいかず季節や気候変動の影響を常に受けています。

暑くなったら発汗を促し、寒くなれば汗腺を引き締める、心拍や脈の状態も変化しており、気圧や磁場に関しても前庭器官や腎臓などのセンサーが働いて恒常性を保っています。

当たり前と感じていることは実は当たり前ではなく身体は非常に精密な変化を繰り返しているわけで、その作用に自律神経が関わっている、ということです。

長い前置きになりましたがその自律神経を整えるツボというのが幾つかあり

代表的なものは
「太衝」「内関」「足三里」「神門」「合谷」

これらは鉄板として用いられるツボで、臨床でもよく使いますし、患者さんに日常の養生法としてこれらのツボへせんねん灸や指圧を勧めます。

臨床ではこれらのツボへの刺激だけでは不十分なことが多く、症状が思わしくないケースでは結果が出なかったり変化に乏しく時間が掛かることを経験しています。

そこで自律神経の緒症状において高頻度で使用するツボが掲載写真。

指圧で刺激でも効果はありますが、やはり鍼を打った方が確かです。

診断として、当院で行っているYNSA診断では肝・心・脾に反応が出ていますが

より細かい診断として斜角筋、SCM、舌骨上筋群などの筋スパズム、舌骨や甲状軟骨の緊張があり、発声や飲み込みが辛い症状や目視で甲状線が腫れているようにも見えます。

頚椎はストレートでC0・1・2や顎関節に強い圧力が掛かっている、、など他にも様々ありますが大まかにはこんな感じです。

因みに、このツボはパーキンソン病やレビー小体型認知症でも症状が落ち着くことを経験しており、診断と合致すれば取り入れています。パーキンソン病やレビー小体型認知症のケースでは薬剤の影響で緊張の亢進ではなく弛緩している場合がありますが、その場合は疼痛があり診断基準になります。

以上、簡単ですがご参考になれば幸いです。

自律神経の緒症状、お気軽にご相談ください。

パーキンソン症候群

パーキンソン症候群とはパーキンソン病とは異なる病状がある疾患の総称の事で代表的な病名として

①脳血管性パーキンソニズム
②薬剤性パーキンソニズム
③多系統萎縮症
④進行性核上性麻痺
⑤大脳皮質基底核変性症

があり、今回の患者さんは様々な原因が重なっていると考えられ判断はつきません。

患者さんの症状としては、全身が固縮し特に左右下肢、腰背部、後頚部は顕著で疼痛や自律神経症状が生じています。

■手法■
YNSA(山元式新頭針療法 )

■診断■
合谷診(右④)
上腕診(右頚椎)
首診(右肝、右腎)

■鍼治療■
A点(右)×1本
肝点(右)×1本
腎点(右)×1本

■置鍼後■
A点(右)と肝点(右)を刺鍼後に状態の確認を行うと、C0-C1(右)の圧痛が残っていたことから再度首診をし腎に反応を触知したため腎点(右)の圧痛へ刺鍼。その瞬間から固縮は緩和し圧痛部位も減圧。

■様子■
身体を仰け反る方向へ筋固縮が強く、強い緊張から椎骨の関節面や軟部組織に圧痛があり、本人は落ち着きがなく顔の表情も険しい事があります。

YNSAを加えるとその反応は早く、身体の緊張が緩和しその後のROMやオステオパシーのリリースもスムーズに行えADLが安定がします。

施術後の顔の表情は明るく、

私『◯◯さん顔色が良くなって目も開きましたね!素敵な笑顔ですよ』と伝わると

患者さん『そう?ありがとう。なんだか身体が軽くなって気持ちがいいわ』と。

ただ施術後の固縮の戻りは早く、パーキンソン症候群は難治化していますが、固縮や自律神経症状の緩和や介護開始時(要介護5でした)よりADLは向上していることから、パーキンソン症候群に対する鍼の
有用性を感じます。

うつ病

■症例報告■

70代女性。12年以上鬱病を患い毎年数回は入退院を繰り返していました。1年の多くの時間を入院しリハビリ(作業療法)といった日が続いていたようです。

私とはご友人のご紹介(患者さん)で知り合いました。平成28年12月14日の事です。

お会いした時は鬱病の症状が強く、声はかすれ身体は震えて多汗。頚部は筋緊張で腫れ、薬とリンパ廃液の影響からか顔も酷く浮腫んでいます。お辛いのは明らかで表情の変化が乏しい。特に不眠が酷いとの事で薬を服用しても一睡も出来ない日が多い状況でした。

定期的な鍼灸治療を行うようになってから、時折自律神経症状はありましたが状態は安定しており、年に何度もあった入院も無く半年間を過ごすことができていました。

そして長年の夢であったご家族が暮らす海外へも行けるのでは?と想うように。

ご家族と主治医に相談し思い切ってご旅行に行くことが決まったのです!

患者さんは初めての事で不安で一杯でしたが、それ以上に夢が叶う事の喜びを感じました。治療を開始し半年ほど経過した平成29年の夏の事です。(ご家族の付き添いで出発されました。)

約1か月後に帰国。

ご家族が住む国は日本より涼しく過ごしやすいけれど帰国すると記録的な猛暑。

患者さんは体調を崩されて入院。海外と日本の気温と湿度の差、つまり環境の変化に自律神経が対応出来なかったようです。

、、、。

退院されてから治療を再開。

そして平成30年に2度目の海外旅行をリベンジしました

結果は楽しんで元気に帰って来られました(^-^)

前回よりも更に安定していたため、ご家族様もその回復ぶりに感動され日本まで私に会いに来て下さりました。

『本当にありがとうございました家族で喜んでいます』と。

そして治療も受けたいということで、ご夫婦で私の日本式の鍼灸治療を堪能されて帰られました(^-^)

そして本日平成31年3月1日。

患者さんからご旅行の計画のお話を報告してくださりました。

患者さん『先生、今年は7月に行くことが決まりました。チケットが高くてなかなか取れなかったんですが取れて良かったわ!今年も行けるのを本当に楽しみだけど、今からちょっと緊張するわ!(笑)前々回の事があるから油断は出来ないわね!』

私とお会いしてから、毎年海外へ行くことを楽しみにするようになり、今年もそのつもりで体調管理で治療を継続されています。

いつもご家族とSkypeで連絡を取っておられ、回復の様子を見ては私にお礼を言っといてね!と、そう言われたとご報告を下さります。

私はそのご様子を見て、本当に努力してきて良かったと実感しました。本当に良かったと。

今では長年の睡眠薬は服用は無く毎日良眠です。ご家族に限らずお友達やお知り合いからも別人のように回復した喜びをご報告下さります。

幸せの定義とはなんでしょう。

こう一人ひとりの患者さんの人生のお役に立てること。(誰かの役に立てること)

私はそう思います。

難聴

症例報告

60代女性。右耳には補聴器をされており、左は何とか聞き取れるレベルで補聴器はしていません。補聴器を外すと左耳で聞き取る必要があり、頭部を右回旋し左耳を前に向ける傾向が見受けられました。本人も聞こえないので癖になっているようです。

難聴以外に、耳の奥の詰まった感じ(閉塞感)、キーン、ザワザワといった非拍動性の耳鳴りがあります。

そして、一対一であれば聞き取れるが、公共の場であったり集団での会話は聞き取る事ができないため生活に困りご相談がありました。(1月19日)

■手法■
YNSA(山元式新頭針療法)、経絡治療

■診断■
YNSA
合谷診(左右++)※左右に強い痛み
上腕診(左頚、左脳幹)
首診(右腎、左大腸、左肝、左胃)

四診
顔は蒼白、脈沈、脾腎両虚、肝血虚。先天的に脾虚。

■鍼治療■
YNSA
A点(左)×2本
脳幹点×1本
大腸点(左)×1本
胃点(左)×1本
肝点(左)×2本
Dソマトトープ(左)×2本
腎点(右)×1本
Dソマトトープ(右)×2本

経絡治療
太衝(左右)×1本
三陰交(左右)×1本

■置鍼後■
耳鳴りはキーンという音と右の詰まった感覚はやや緩和するが残存。左耳で傾聴する様子は減り聞こえ易さは感じているよう。顔色は血色よく脉状は安定。体感は筋緊張の緩和と全体的に熱くなり(血液が)流れているのが分かる、、とのこと。

初診時の緊張もある状況の下で十分な変化だったと思います。

頚椎症性脊髄症

■症例報告■

90代後半の女性。既往歴は頚椎症性脊髄症。首下がり症候群、頚部痛、腰部痛、拘縮、変形、関節痛、神経痛、痺れ、、など高齢で全身に症状があります。膝関節痛で立位動作、足指の変形による疼痛と足底の痺れで歩行(介助有・サークル型歩行)が、困難になってきていました。

■施術■
YNSA(山元式新頭針療法)、鍼灸治療、オステオパシー、機能訓練

■診断■
『YNSA』
合谷診(左④>右)
上腕診(左右頚、左右脳幹)
首診(左右腎、左右肝)

『運動器』
疼痛により特にADLに支障を来しているには、左膝関節(半月板損傷しOpe有り)、足指の第二指。(左右の指が高度に変形し色が黒く変色している)
膝は荷重時に、足指は荷重時と靴が患部に当たると疼痛が発症している。

■施術■
『YNSA』
A点(左右)×各1本
脳幹点×2本
嗅神経点(右腎)×1本
肝点(左右)×各1本
腎点(左右)×各1本

『鍼灸治療』
太衝(左右)×各1本+お灸
太白(右)×1本
足三里(左右)×1本+お灸
局所鍼(左右)×状態により+お灸
上解谿(左右)×お灸
腎兪(右)×1+お灸

『オステオパシー』
クラニアル・筋膜リリース

『機能訓練』
ROM、立位、歩行

■施術後
YNSAを併用すると循環が早く改善され体温が上がっているのを感じます。(手足も温かくなっている)

筋緊張や疼痛自体が緩和されており、鍼を行っていない部位の拘縮や変形による疼痛、拘縮自体も症状が緩和されており、手指や肩関節へのROMも行いやすい。(患者さんが痛みを我慢するような事は無く楽に行える。)

■経過■
左膝関節痛は緩解し立位動作がスムーズになっています。(患者さんは痛みがあまり気にならなくなったと)。歩行時に足指の疼痛は左側は殆ど無く右側が少し残存するが歩行に支障はありません。楽に歩けるようになった、歩くと気持ちがいいと歩行が楽しそうです。

加齢以外に日中は全て車椅子生活のため身体的に苦痛が多いことでしょう。歳だからもう無理だろうと諦めることはありません。

患者さんのように長期で痛みを我慢してきている方は痛みを脳や脊髄、膜が記憶しているため、痛みがある局所であったり膜や経絡で遠隔治療を行ってもある程度の緩和ができても思うような結果がでない事がよくあります。

そこで脳血流量を増やす事とドレナージ(廃液)を行う事、そして交感神経を抑制し自律神経を安定させる事は慢性疼痛に対し有効と言えます。(そのため私は鍼灸治療以外にもYNSAやオステオパシーを取り入れています)

何事も年齢に関わらず想いがあれば自分らしく生きることができますよ。想いに勝るものはない、私はそう思います。

帯状疱疹

帯状疱疹について

原因はご存じのように水疱瘡のウイルスです。発症は40歳以上が殆どで、加齢、疲労、ストレス、癌、感染症、放射線や紫外線の曝露、免疫抑制剤や抗がん剤を使用したことによる免疫力の低下などが考えられます。

高齢者の場合は発症が分かり辛く、私も何度も見落としています。ヒリヒリやチクチクといった感覚が分からない事や痛みが狭心症や心筋梗塞のように感じる事もあります。身体に違和感はあり、その後数日して水膨れが生じ帯状疱疹と分かる、といった感じです。

通常は薬の服用で1週間もすれば治るところが、高齢者や体力が低下した方はそうは行かず、症状が長引く事や帯状疱疹が治癒した後も痛みが続く、帯状疱疹後神経痛という後遺症が何年も続く事が多いです。原因は神経節に傷が付くことです。損傷の程度により神経節の修復には時間が掛かる為、後遺症が長引くわけです。

回復には自己修復力、つまり自然治癒力が鍵となります。

発症は結果であって、そうなる状態が身体にストレイン(歪み)として生じています

強いストレスにより自律神経が乱れ発症する事がありますが、そのストレス反応は身体に出ているわけです。

治療はその症状を取り除いてあげる事となり、帯状疱疹に対する治療というより身体に生じたストレインをリリースし治癒力を引き上げる事となります。

運動器に表れた症状や脉状や反応として出ている気の流れを整える事で症状は回復できます。

帯状疱疹が出た部位には何らかの交感神経の反応があり、その周囲の神経節やデルマトームに関わる脊椎に変位は無いか?アナトミーの経線や経絡に何らかの状態が出ています。

NK細胞やマクロファージに関わる免疫力は副交感神経の支配です。適度なストレスは活力になるため大事ですが、過度な交感神経の反応は免疫力の低下に繋がります。

副交感神経優位にする事が全て治療になることが分かります。

では、セルフケアで自律神経や免疫力を整える方法は何か?

それはお腹を温めること。

逆に言えばお腹を冷やさないこと、です。

お腹の太陽神経節は副交感神経を高める、腹部のリリースは腹式呼吸が安定する、腸管免疫を活性化する、温かい事自体が痛みを和らげる、等の意味があります。

そして、運動療法も自律神経の安定に大切で、体力に合わせて筋に負荷を与えることは有効です。体力が無い方は腎(臓器や腎の経絡)や脾を温める温活からでも効果があります。

帯状疱疹の既往のある患者さんに腰痛があれば、腎(臓器とそれに関わる神経節、経絡)を考える事は大切でしょう。

帯状疱疹やその後遺症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。