■症例報告■
70代女性。12年以上鬱病を患い毎年数回は入退院を繰り返していました。1年の多くの時間を入院しリハビリ(作業療法)といった日が続いていたようです。
私とはご友人のご紹介(患者さん)で知り合いました。平成28年12月14日の事です。
お会いした時は鬱病の症状が強く、声はかすれ身体は震えて多汗。頚部は筋緊張で腫れ、薬とリンパ廃液の影響からか顔も酷く浮腫んでいます。お辛いのは明らかで表情の変化が乏しい。特に不眠が酷いとの事で薬を服用しても一睡も出来ない日が多い状況でした。
定期的な鍼灸治療を行うようになってから、時折自律神経症状はありましたが状態は安定しており、年に何度もあった入院も無く半年間を過ごすことができていました。
そして長年の夢であったご家族が暮らす海外へも行けるのでは?と想うように。
ご家族と主治医に相談し思い切ってご旅行に行くことが決まったのです!
患者さんは初めての事で不安で一杯でしたが、それ以上に夢が叶う事の喜びを感じました。治療を開始し半年ほど経過した平成29年の夏の事です。(ご家族の付き添いで出発されました。)
約1か月後に帰国。
ご家族が住む国は日本より涼しく過ごしやすいけれど帰国すると記録的な猛暑。
患者さんは体調を崩されて入院。海外と日本の気温と湿度の差、つまり環境の変化に自律神経が対応出来なかったようです。
、、、。
退院されてから治療を再開。
そして平成30年に2度目の海外旅行をリベンジしました
結果は楽しんで元気に帰って来られました(^-^)
前回よりも更に安定していたため、ご家族様もその回復ぶりに感動され日本まで私に会いに来て下さりました。
『本当にありがとうございました家族で喜んでいます』と。
そして治療も受けたいということで、ご夫婦で私の日本式の鍼灸治療を堪能されて帰られました(^-^)
そして本日平成31年3月1日。
患者さんからご旅行の計画のお話を報告してくださりました。
患者さん『先生、今年は7月に行くことが決まりました。チケットが高くてなかなか取れなかったんですが取れて良かったわ!今年も行けるのを本当に楽しみだけど、今からちょっと緊張するわ!(笑)前々回の事があるから油断は出来ないわね!』
私とお会いしてから、毎年海外へ行くことを楽しみにするようになり、今年もそのつもりで体調管理で治療を継続されています。
いつもご家族とSkypeで連絡を取っておられ、回復の様子を見ては私にお礼を言っといてね!と、そう言われたとご報告を下さります。
私はそのご様子を見て、本当に努力してきて良かったと実感しました。本当に良かったと。
今では長年の睡眠薬は服用は無く毎日良眠です。ご家族に限らずお友達やお知り合いからも別人のように回復した喜びをご報告下さります。
幸せの定義とはなんでしょう。
こう一人ひとりの患者さんの人生のお役に立てること。(誰かの役に立てること)
私はそう思います。