2016年 12月 の投稿一覧

肩関節脱臼の患者様

様々な患者様を見させていただいているのですが、本日の患者様は大正10年のお生まれでお身体がこれまでを物語っていました。

四肢のMMTと関節可動域の検査のため、右上肢を少し動かすと、肩関節付近の雑音が手に伝わりました。

あれ⁉と思い肩をチェックすると、右肩を関節が前方脱臼しているのが分かりました。いつ発症したものかは不明です。他にも色々と症状があって、あちこち痛かったのを我慢されて来たんだと思うと目頭が熱くなりましたが、感情移入してはいけないと、患部の検査を続けました。

高齢者の肩関節脱臼は比較的多く、発症しても分からなかったり、整復するのも骨折リスクや再発率が高いのでそのままの場合が多いです。そして自動運動が減るため関節は癒着し、その状態で固定されます。

肩関節は筋に依存した関節で関節窩が浅い。様々な動きが行える可動性を獲得した反面、ちょっとした外力などで脱臼しやすい関節。高齢者の場合は腱板という筋肉が断裂している事が多く、お背中も円背し肩関節に負荷が掛かり続けるので、ちょっとした事や自然に脱臼しても不思議ではありません。

いつも思いますが、お会いした際は皆さんお辛かったですね、と感じます 。長年の症状を楽にすることは簡単ではありませんし、治せる所と治せない所はあります。でも、必ず楽にしてあげたい。保証は言ったらいけないんでしょうが、私はお辛い状態が楽になる事を約束します。私の施術院に出会って良かった、人生が良い方向に変わった、そう思っていただけるように最善を尽くします。

患者様には残りの人生を最後まで楽しんでいただきたい。

#肩関節脱臼 #高齢者

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考えと想いを

本日最後の患者様

脉診すると、肝実脾虚、気滞。腹診は左の天枢に強い抵抗がありました。

患者様に、だいぶストレスが溜まってるみたいですけど何かありましたか?と聞くと、実は、、と話をしてくださいました。

「みんな自分さえ良ければ良い?学校だと冬休みがありその間の飼育小屋の動物たちはどうなるの?これまでも生き物をほったらかして飢えているのに。それで教育者と言えるのか。命の大切さを教える立場の人間が、目の前にある命を大切に考えなくて矛盾している。生き物が心地良くない環境はそこに通う子供達にも同様に言えないか⁉だから上の者に言ったんです。そしたら、自分は休みだからとか、担当じゃないとか、動物は好きじゃないとかって言う感覚はおかしくないですか?それとも私の感覚が間違っているの?」

そう言っていました。

◯◯さんの感覚は間違っていませんし、私も同じように思います。そう伝えました。

教師は年間5000名程の精神疾患で休職者が出ているそうです。その分犯罪も耳にしますね。

大変なストレスを抱えているんでしょうが、どの時代もどの環境であってもストレスは掛かります。私が思うにストレスの現場に目を向けるのではなくて、その人自身が変わらないと何も変わらないと思います。考え方や行動であったり身体もです。

出来ることはありますよ。身体を治す事です。簡単ではありませんが、生活習慣や摂取する食であったり運動器の状態であったりやれることは沢山あります。身体が変われば精神も変わり、身体機能は精神の抵抗力とも言えます。

これをやらないないのは勿体ない。周囲に無関心となるのにも理由があります。

そういう考えになる理由が必ずあるんです。

目を背けないで周囲(環境要因)のせいにしてはいけない。

周囲に変化を求めても変わりません。だから自身が変わらなけれならないのです。そうすれば周囲は変わって行きます。周囲は変わってないかもしれません。でも変わったと感じるんです。それは自身の心身の良い変化です。

何事も「求めない」

求めるから不平不満が生じ、その負のエナジーが自身を壊して行くのです。

求めない。でも私に何が出来るのか?

そう考えると違うでしょ⁉

だから私はいつも自分は何が出来るのか?を考え、その答えを行動に移します。

ストレスをストレスではなく遣り甲斐に感じる事で、それが生き甲斐になると思います。

#ストレス
#生き甲斐

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松果体

施術をしていると不思議な感覚が頭を過ります。午前の施術時もありました。この患者様、松果体のリリースが必要だと。

でも松果体のリリーステクニックって知りません。じゃあこれまでの知識を駆使して考えれば良いんじゃないか⁉と思いやってみました。

そもそも松果体は何ですか?ですが、左右の視床に挟まれて視床後部の一部を構成します。大きさは8㎜程度でグリーンピースやとうもろこしの粒くらいだそうです。

医学的には、メラトニンというホルモンが作られる場所。このメラトニンがかなり重要なホルモンで、睡眠や精神、免疫にも作用しています。

年を取るとメラトニンの量が減るから高齢者特有の様々な症状がでます。高齢者に限った事ではありませんが、恒常性維持機能にはとっても重要。

松果体周囲のドレナージを先ずやらないといけない。松果体の位置まで行くにはどうすれば良いだろう?

S静脈静脈洞→横静脈洞→静脈洞交会→直静脈洞→サザーランド視点→大大脳静脈、、、、

松果体に近づきました。順番にドレナージをします。

そして、バイオダイナミクスで松果体の場所に意識をフォーカスし、松果体ー百会ー印堂を結ぶトライアングルを作り気を取り込んで送ります。そして前頭縫合リリーステクニックでチャクラの開眼を意識しました。

その辺りで患者様は呼吸が変わり深い眠りに落ちたので、暫くそっとしておいて寝てもらいました。ほんの数分です。2~3分くらいと思います。

目が覚めて起きていただき、本日訴えのあった腰の痛みを聞くと、痛みはなく背筋が伸びたと。暫くまだボーッとしていたのでそれ以外は何も聞くことはせず、脉状だけ確認しました。とても気持ちの良い脉でした。

どのくらいの効果が出ているかは分からないので、明日話を聞いてみようと思います。

この投稿を見る人によってはわけの分からない事を述べていると思うでしょう。頭おかしくなったんじゃないの?と思われるかも知れませんね。でも、私たちの考えている事全ては常識ではなくて非常識なんです。常識って自身の知識や価値観でそう決めている事であって、経験を積んでいけば数年前の事は非常識だった事って結構あります。だからいつも考えては実践する必要があると私は思います。

さて、午後も頑張ります(^-^)

#松果体
#静脈洞

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在宅往診

在宅往診、いつもそこのご主人がコーヒーを入れて下さります。今日のご主人は夜勤明けでフラフラの所、私に気を使って入れて下さりました。ホントありがたい。私には勿体ない。

いつもお疲れで各所に痛みがあるんですが、今日は前腕が疼くと言っていたので、少し治療をしました。

筋疲労で前腕が腫れてコンパートメント症状でした。熱感があるので散鍼とローラー鍼後、オステオパシーで圧迫している膜をリリースしました。流れ出す感覚が分かるようで気持ちが良いと。

こんなになるまでお仕事を頑張っているんです。ご主人のような方々が世の中にはたくさん居る事でしょう。自分の為じゃなくてご家族、特に奥様為に懸命に頑張っておられるんだなと。膜をリリースする際にそう伝わって来ました。

自分の為じゃなくて誰かの為に行動をする。
そういう人を見ると、あーいいなって思いますね。ご主人を見習って私も頑張ります。

#在宅往診
#訪問鍼灸マッサージ
#コンパートメント

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トラウマ

本日の業務終了(^-^)

私は有り難いことに様々な症状の患者様を診させていただいています。今の会社をやっていなければ経験出来なかった事だと思います。いつも困難の連続で、その都度悩み、自身を振り返る連続があって、今こうしてやって行けていると感じます。そして、ゆっくりですが着実に対応できる症例が増え、臨床家としての道を歩む事が出来ています。これも継続あっての事かなと。とても有り難いことです。

臨床経験を重ねる度、#トラウマ という部分が回復の壁になっているのではないのか⁉と、感じ始めました。そしてその考えが間違いではない、このトラウマに対する治療的アプローチが必要だと確信し、今勉強を続けています。

今日の最終は予約診療の患者様でした。強い緊張が全身に生じていて、筋筋膜や硬膜は痛々しい状況でした。

左側臥位で胃の大弯を触ると重たい。そして仰臥位で各所をチェックし施術を開始。目的の周囲からゆっくり開始し、食道下部と小弯に感じアプローチ。そして下顎と下顎枝の嫌な感じがする所を触れ減圧。

すると緊張は取れ、胃経ラインはスムースでした。脉状の安定し呼吸も楽に行えています。

問題ないと判断し終了。

終わってからの話で、幼少期に顎の怪我で縫合の経験があったそうで、縫合する医師の様子や痛みが今も覚えているそう。それ以降、胃が弱く、ストレスを感じると胃が悪くなるそうです。胃をリリースすると、顎に違和感があったらしく、顎の治療が心地よかったとの事。どうりで手が行くわけですね。

患者様は、今日の治療を受けてそう言えば、、と、話をして下さいました。そうだ‼だからか〰、と実感され喜んでいました。何か抜けた感じがすると。

そう一つ一つ考えていくと施術って深いです。ホント深い。

それを感じさせて下さって、学びを下さる事に感謝します。

私が思うに、誰かに習ったという事以上に、患者様から多くの事を学ばせていただいています。こういう環境を与えて下さり、神様は私に何をしろって言ってんだか(^-^)

私に与えられた役割だと思い、今日の経験を明日に生かしたいと思います。

#トラウマ #鍼灸マッサージ #オステオパシー

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アルツハイマー型認知症の患者様

アルツハイマー型認知症の患者様を受け持っていまして、そのご主人はとても愛妻家でいつも患者様の事を気に掛けて施術中も様子を見ています。風邪を拗らして症状の変動があったのですがようやく落ち着いて来ました。施術後には今の状態をご主人に説明をしてから退出します。

ご主人はとても論理的な方で、専門職としての意見を言うと納得し、倍ほど年の離れた私を信頼して下さっています。いつも心配されていると先々がご不安でしょうから、そういうご家族様へのフォローも大切な事です。患者様がどういう状態であって、施術は何を目的にやっていて、どういう変化をしているか、そして今後はどうしなければならないのか、生活面では何に気を付けないといけないか、を説明しています。

患者様はとても痩せていて無動で全介助。身体は硬直し強い緊張が生じています。表情は険しく息もやりにくいご様子です。また嚥下や排痰も暫く機能低下により厳しい状況でしたが、顔色や応答も良くなってきて、嚥下も出来ているようでした。

私たちは痛かったら痛いと言えますし、不快であれば楽になるように動いたり出来ますよね⁉でもこの患者様は、自身の状況が分からないのです。苦しくて辛くいつも恐怖感がありそれも何なのか分からない。ご主人もそう思っているようでいつも辛そうな自分の妻を見ては優しく声を掛けています。

私は、患者様の状況から代弁者として痛いところに手を差し伸べ施術し、苦しい体勢をポジショニングで整え、呼吸を楽にし、身体の緊張を落ち着かせる。必要な機能訓練をしADLの維持に最善を尽くしています。

今日は腰をリリースすると呼吸や筋緊張が安定していました。腰が余程お辛かったんでしょうね。ご主人とそうお話をしながら施術していると穏やかな表情になり、声を掛けると笑顔で反応して下さりました。それを見たご主人も嬉しそうでした。

私たちにとっては何気ない1日かも知れませんが、患者様やそのご家族様にとってはそうではないでしょう。一回一回の介入で患者様の生活を変えられる事があります。私に出来ることは行いたい。

神戸線が人身事故で遅延し、ようやく午後の往診先に到着しました。この後も頑張ります。

#認知症 #バリデーション #ユマニチュード #訪問鍼灸マッサージ #機能訓練

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