症例報告
60代女性。右耳には補聴器をされており、左は何とか聞き取れるレベルで補聴器はしていません。補聴器を外すと左耳で聞き取る必要があり、頭部を右回旋し左耳を前に向ける傾向が見受けられました。本人も聞こえないので癖になっているようです。
難聴以外に、耳の奥の詰まった感じ(閉塞感)、キーン、ザワザワといった非拍動性の耳鳴りがあります。
そして、一対一であれば聞き取れるが、公共の場であったり集団での会話は聞き取る事ができないため生活に困りご相談がありました。(1月19日)
■手法■
YNSA(山元式新頭針療法)、経絡治療
■診断■
YNSA
合谷診(左右++)※左右に強い痛み
上腕診(左頚、左脳幹)
首診(右腎、左大腸、左肝、左胃)
四診
顔は蒼白、脈沈、脾腎両虚、肝血虚。先天的に脾虚。
■鍼治療■
YNSA
A点(左)×2本
脳幹点×1本
大腸点(左)×1本
胃点(左)×1本
肝点(左)×2本
Dソマトトープ(左)×2本
腎点(右)×1本
Dソマトトープ(右)×2本
経絡治療
太衝(左右)×1本
三陰交(左右)×1本
■置鍼後■
耳鳴りはキーンという音と右の詰まった感覚はやや緩和するが残存。左耳で傾聴する様子は減り聞こえ易さは感じているよう。顔色は血色よく脉状は安定。体感は筋緊張の緩和と全体的に熱くなり(血液が)流れているのが分かる、、とのこと。
初診時の緊張もある状況の下で十分な変化だったと思います。